カーリースは、乗りたい車と期間を選択し、月々定額のリース料を払うことで自分の車として使用することができるサービスです。
購入時の費用に加え契約期間中の固定費用も全て契約に含まれており、乗りたい期間の分だけ月々定額の支払いをするというしくみから「車のサブスク」とも呼ばれています。
カーリースでは、月々定額の支払プランの他に「ボーナス払い」という、月々の負担を軽減するプランもありますが、支払いのバランスを変えることになるため慎重に検討する必要があることから「カーリースはボーナス払いなしの方がいい」ともいわれます。
本記事では、「カーリースはボーナス払いなしの方がいい」といわれる理由やボーナス払いを避けるべきケースについて解説し、ボーナス払いの導入についての検討材料となる情報をお届けします。
また、ボーナス払いの導入の他にもカーリースで注意したいポイントについても述べており、ボーナス払いの導入について検討したうえでカーリースの導入検討を進めるための情報も掲載しています。
【目次】
1.カーリースのしくみ
カーリースは、乗りたい車と期間をあらかじめ契約者が選択し、それに応じた月々定額のリース料を払うことで自分の車として使用することができるサービスです。
車の購入はリース会社が行い、契約者は始めに決めた契約期間に応じた月々定額のリース料を支払うことで自動車を使用する権利をリース会社から借りる、というしくみになっています。
車両本体価格をはじめとした購入費用はもちろん、契約期間中の車の維持に関する固定費用も全て契約に含まれており、また車両本体価格については、契約満了時に残っていると想定される車の市場価値(=残存価格)を差引いた分の金額のみを含んでいます。
そのため、乗りたい期間の分だけ月々定額の支払いをするというしくみになっており、「車のサブスク」と称してサービス展開しているカーリースも増えています。
2.カーリースのボーナス払いについて
「車のサブスク」とも呼ばれるカーリースですが、支払いプランには月々定額の支払いプランの他にボーナス払いという支払いプランがあるのです。
カーリースのボーナス払いは、月々定額のリース料に加え、年に数回決まった月にリース料の支払い額を増額するという支払いプランになっており、おもに月々のリース料をより抑えて好きな車に乗りたいときなどにメリットが大きい支払いプランです。
ボーナス払いの際の加算月や加算回数、加算額の上限はリース会社によって決められており、ボーナス払いと呼ばれているだけあって、夏:7月または8月、冬:12月または1月の年2回のボーナス加算タイミングになることが一般的です。
なお、ボーナス払いという名称が一般的になっていますが、ボーナスが支給されている人だけが対象となるわけではありませんので、どなたでもボーナス払いの支払いプランを選ぶことが可能です。
ボーナス払いの場合のリース料は、月々定額の場合の支払い総額を変えず、希望するボーナス月の加算支払額に合わせ月々定額のリース料を調整し算出されます。
例えば以下画像のように、毎年夏:8月、冬:1月にリース料の加算をし、それに合わせるようにボーナス加算なしの時よりも月々定額のリース料を抑えることができる、という形になります。
3.カーリースはボーナス払いなしの方がよい理由
カーリースのボーナス払いは月々の負担を少しでも抑えることができる一方、支払いのバランスが変わってしまうため月々定額のボーナス払いなしのほうがよい、というケースもあります。
これには、カーリースのデメリットの1つである「契約期間中に支払いプランやボーナス加算月などは変更できず、解約も止むを得ない事情がない限りは認められない」というものが大きく関係してきます。
以下に、カーリースはボーナス払いなしの方がよいといわれる理由について解説します。
理由その1:ボーナスの支給額は常に一定とは限らない
一般的にボーナスの支給額は個人の目標達成度や企業の業績などを加味して決まりますので、常に一定の金額を支給されるとは限りません。
一方で、カーリースの契約時に決めた月額リース料やボーナス月の加算額は途中で変更することができないため、ボーナスの支給額が減ってしまった時には家計を圧迫してしまうことになりかねません。
その点、ボーナス払いなしのカーリースなら月々のリース料は常に一定になりますので、ボーナス支給額の変動を気にすることなく車を使い続けることができます。
理由その2:ライフスタイルの変化の予測は難しい
ライフスタイルの変化は前もって予測することが難しく、例えば今後転職をしたり、ご結婚やご出産によりご家族が増えたりということがあるかもしれません。
転職をした場合は給与体系が前職と異なることが多く、ご家族が増えた場合は生活が変わり、それに応じた突発的な出費が発生することもあるでしょう。
ボーナス払いでは通常ボーナスの支給に合わせ加算月や加算額を設定することになりますが、これらを途中で変更することができないため、ボーナス加算があることで後々のライフスタイルの変化により家計を強く圧迫することも出てきます。
その点、ボーナス払いなしであれば月々のリース料は常に一定なので、後々のライフスタイルの変化による影響はボーナス払いの時と比べ小さくなります。
理由その3:家計における予算管理が容易になる
上記で述べたようなカーリースのデメリットと関係しない理由とはなりますが、家計における予算管理が容易になるということも、カーリースはボーナス払いなしの方がよいという理由の1つです。
ボーナス払いの場合はボーナス加算月の支出が増え、経済的な余裕がまだない場合や他の支出にも注意を払いたい場合などは家計に大きな負担をかけることにつながってしまいます。
ボーナス払いなしのカーリースなら契約期間中の月々のリース料はずっと一定になりますので、車の予算管理がよりシンプルになり、それ以外の費用についての予算の見通しが立ちやすくなるというメリットがあります。
長期的な資金計画を立てる際にも、車の費用が常に一定であるということは非常に役に立つでしょう。
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4.カーリースのボーナス払いを避けるべきケース
カーリースのボーナス払いの内容やメリット、逆にボーナス払いなしの方がよいといわれる理由について述べてきました。
カーリースを検討する際は、自分のライフスタイルや経済状況に合わせた支払いプランを選ぶことが重要ですが、月々の支払いバランスを変えることになるボーナス払いについては慎重に考えたほうがよいケースもあります。
その代表的なケースについて、いくつか解説します。
ケース1:ボーナス支給額が少ない、または支給額の変動が大きい
多くの企業ではボーナス支給は年に1~2回となっていますが、企業によってボーナスの支給回数や金額は変わります。また、業績連動型賞与のためボーナス支給額の変動が大きい給与体系の企業もあり、その給与体系ですと場合によってはボーナスが支給されないということも起こりえます。
そのため、ボーナス支給額が少ない場合や支給額の変動が大きい場合は、ボーナス加算を前提とした支払いプランでのカーリース契約は負担が大きくなるため、ボーナス払いのプランは避けるべきでしょう。
ケース2:予算管理をシンプルに保ちたい
予算管理をシンプルに保ちたい人にとっても、ボーナス払いのプランは避けるべきといえます。
ボーナス払いなしの支払いプランは毎月の支払い額が一定であり、家計において車に関する出費を固定化し組み込むことができるため、予算管理をシンプルに保つことができます。
また、予算管理をシンプルに保ちたいという背景には、将来に向けて資金を貯めたいという目標があるというケースもあるでしょう。そうした人にとっても、毎月の出費を一定に保つためにカーリースの支払いをボーナス払いなしのプランにすることで、将来的な貯蓄目標に影響を与えることなく、車を利用することができます。
ケース3:近々でライフスタイルが大きく変わる予定
先ほど述べたようにライフスタイルの変化は前もって予測することが難しいですが、もし近々で転職を考えていたり、ご結婚・ご出産によりご家族が増える予定であればボーナス払いのプランは避けた方がよいといえます。
転職をした場合はボーナス月や支給額がこれまでと変わったり、ボーナスの支給がない給与体系だったりする可能性もあるでしょうし、ご家族が増える場合はこれまでの生活が大きく変わるため、それに応じた突発的な出費が発生することもあるでしょう。
ボーナス払いのプランを選んだ場合、こうしたライフスタイルの変化により家計を強く圧迫することにも繋がります。
その点、ボーナス払いなしであれば月々のリース料は常に一定なので、後々のライフスタイルの変化による影響はボーナス払いの時と比べ小さくなります。
5.ボーナス払いのほかにカーリースで注意したいポイント
カーリースを選ぶ際には、これまでに述べたボーナス払いの有無に関する内容のほかにも、いくつかの重要なポイントを事前に確認することが不可欠です。
適切なリースプランを選択するために、以下のポイントをチェックしておくとよいでしょう。
ポイント1:契約途中での解約や契約内容の変更はできない
これまでの文中で簡単に述べましたが、カーリースの中途解約や契約内容の変更は認められていません。
リース会社は、契約者の希望内容に基づいて車を購入し、契約月数に基づいてコストや利益を計算し車を貸し出しており、それが理由となります。
万が一止むを得ない事情により途中で解約する必要が出た場合は、残りの期間のリース料総額をベースとした解約金を一括で支払わなければなりません。
そのため、ライフスタイルの変化の予測は難しいものではありますが、その車を何年使うかということを考え、リース契約期間を設定することも重要です。
また、リース満了後の再リースが可能な場合もあるため、初めのリース期間は少し短めに設定し、状況を見ながら再リースで契約を継続する、ということも検討しても良いでしょう。
ポイント2:走行距離の制限がある
カーリースの走行距離制限は、契約満了後に返却される車の残価をある程度担保するために設定されており、月間あるいは年間の単位で走行距離の制限が設定されています。
契約満了後に車がリース会社へ返却された時点での走行距離をリース会社が確認し、「走行距離制限×契約期間」を超えていた場合にはリース会社から超過料金を請求される、という形になります。
ただ、走行距離に比例する様に月々のリース料は高くなる傾向にありますので、闇雲に1ヶ月あたりの基準走行距離が多いカーリースを選ぶのではなく、ご自身がどの様に車を使うかを考え、それにあった走行距離制限が設定されているカーリースのサービスを選ぶことが重要です。
ポイント3:契約満了時は車を元の状態に戻して返却しないといけない
リース契約が満了した後は、車をもとの状態に戻した上で返却する必要があります(原状回復)。
これをせずに車を返却した場合は原状回復の費用をリース会社から請求され、支払わなければならなくなることがあります。
例えばドレスアップやカスタマイズにより車体や内装に穴を空けるなどし元の状態に戻すことができなくなった場合や、交通事故により車を破損してしまった場合は、原状回復の費用を請求される可能性が極めて高い例と言えます。
車のカスタマイズについては原状回復できる範囲に留める必要がありますが、どこまでのカスタマイズなら問題ないかサービス会社への問合せしてみると良いでしょう。
また、万が一の事故でキズや凹みが付いてしまった場合は早急に修理をすることが望ましいです。その意味で、自動車保険(任意保険)に加入しておくことは注意したいポイントとなります。
ポイント4:全損事故や盗難時に多額の解約金が発生する
交通事故により車が「全損」となったり、車が盗難に遭い発見できなくなったりした場合、契約対象の車が無くなった状態になるため、その時点で強制的にリース契約は解約となります。
この場合、リース会社の車を無くしたことになりますので、残りの期間のリース料総額に車の残価を加えた金額をベースとする多額の解約金が発生します。
全損事故や盗難はご自身で気をつけていても完全に防ぐことはできません。
自動車保険(任意保険)には、車が損害を受けたときや盗難に遭った際の補償を受けるための車両保険と呼ばれる補償がありますので、万が一の備えとして加入しておくことをおすすめします。
ポイント5:契約満了時に残価の精算が発生する
カーリースの契約には「オープンエンド」と「クローズドエンド」の2つの方式がありますが、オープンエンドの場合は契約満了後に車をリース会社へ返却した際に残価精算が実施され、車両返却時点での車の市場価値が残存価格を下回った場合、契約者はその差額を精算金として支払わなければなりません。
とくに、月々のリース料が安く設定されている場合、オープンエンドの方式で残価を高く設定している場合もありますので、特によく確認しておいた方が良いといえます。
検討しているカーリースのサービスがどちらの方式であるかをサービス会社へ確認したうえで、残価精算の発生しないクローズドエンドのカーリースを選ぶことがおすすめです。
●オープンエンド
・契約満了時に、その時点での車の市場価値と契約時に設定した残価とで精算を行う契約方式。
・契約満了時点の車の市場価値が残価を下回った場合、差額を精算金としてリース会社に支払う。
・残価を大きくすると月々のリース料を抑えることができるが、契約満了時の残価精算による精算金支払いが多く発生するリスクがある。
●クローズドエンド
・契約時に残価は設定するものの、返却時の残価精算を行わない契約方式。
・オープンエンドと比べ月々のリース料が高くなる傾向はあるが、残価精算のリスクがない。
ポイント6:契約が満了しても車が自分のものにならない
カーリース契約の場合は車がリース会社のものであるため、毎月しっかりとリース料を支払っていたとしても契約満了時は車をリース会社へ返却しなければなりません。
せっかく頑張ってリース料の支払いを続けても、借り物であるとはいえ使っているうちに愛着が湧いてきたとしても、ローンの様に車が自分のものとなることはありません。
この点は、リース会社から借りている車である以上残念ながら軽減や回避ができません。
6.注意点を全てクリアしているカーリース
カーリースを検討するにあたってはボーナス払いについてはもちろん、その他にも注意するべきことが多くあり、それを全てクリアすることは難しくなってきます。
そういった注意点を全てクリアするため、「マイカーリースのパイオニア」オリックスカーリースでは、1984年からサービスを提供し続ける中でいただいたご意見などをもとに、以下2点の特徴的なメリットを持つカーリースのサービスを提供しています。
リース満了後にそのまま車をもらえる
カーリースの車はリース会社の持ち物であり、契約満了後はリース会社へ返却する必要があるため、
「走行距離の制限がある」
「契約満了時は車を元の状態に戻して返却しないといけない」
「契約が満了しても車が自分のものにならない」
といった注意事項があります。
しかしオリックスカーリースでは、リース契約の満了後にそのまま車をもらうことが可能となっており(※1)、これらのデメリットをまとめて回避することができます。
車を使うにあたって、走行距離を気にしたり原状回復を前提にカスタマイズを制限されたりすることなく、本当の意味で「自分の車」として使うことが可能です。
(※1)5年契約の「いまのりくん」を除きます。
リース契約期間の途中で解約が可能
カーリースは「契約期間中の解約や契約内容の変更はできない」という注意事項があり、止むを得ない事情による解約の際は残機関のリース料総額をベースとした解約金を一括支払いする必要があります。
しかしオリックスカーリースでは、契約開始してから一定の年数が経過したら「いつでも」「解約金なしで」リース契約を解約し車を返却することが可能となっています(※2)(※3)(※4)。
カーリースの契約の際はどれくらいの期間その車に乗るかを考え契約期間を設定しますが、これまでにも述べたようにライフスタイルの変化を完全に予測することは非常に困難です。
その状況において「契約途中での解約や契約内容の変更はできない」というデメリットを回避できることで、ライフスタイルの変化など突然の事態にも柔軟に対応することができるという大きなメリットが生まれます。
ライフスタイルの変化へ柔軟に対応可能なので、月々の支払い金額を抑えるためのボーナス払いの設定もしやすくなる、ということもメリットとなるでしょう。
(※2)中古車カーリースを除きます。
(※3)返却された車に対する走行距離精算や原状回復は必要となります。
(※4)全損事故や盗難など、車が無くなってしまった場合は解約金なしでの解約とはなりません。
これらの2つのメリットに加え、契約方式はクローズドエンドになっているため、「契約満了時に残価の精算が発生する」という心配はありません。
そのため、カーリース契約時の注意点を全てクリアしている、よりお選びいただきやすいカーリースのサービスとなっています。
注意点のない、メリットの多いカーリース
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7.カーリースのボーナス払いについてよくある質問
Q1: カーリースのボーナス払いなしプランのメリットは何ですか?
A1: メリットとしては、資金計画が立てやすいこと、大きな一時金が不要であることが挙げられます。これにより、予算管理がしやすく、急な出費があっても車の利用に影響が少ないです。
Q2: カーリースのボーナス払いなしプランはどのような人に適していますか?
A2: 月々の支払いを安定させたい方、大きな一時金を用意するのが難しい方、または予算管理をシンプルに保ちたい方に適しています。
Q3: カーリース契約にボーナス払いを設定しない場合、月々の支払い額は高くなりますか?
A3: ボーナス払いがない分、月々の支払い額は若干高く設定されることがあります。しかし、これはプランによって異なるため、複数のリース会社のプランを比較することが重要です。
Q4: ボーナス払いの他にカーリースの契約前に注意すべき主なポイントは何ですか?
A4: 以下の点に注意が必要ですので、各サービスでどうなっているかよく確認する必要があります。
① 契約途中での解約や契約内容の変更はできない
② 走行距離の制限がある
③ 契約満了時は車を元の状態に戻して返却しないといけない
④ 全損事故や盗難時に多額の解約金が発生する
⑤ 契約満了時に残価の精算が発生する
⑥ 契約が満了しても車が自分のものにならない。
まとめ
カーリースのボーナス払いプランは、月々の支払いの負担を軽減できるメリットを持っていますが、支払いのバランスが変わることになるため、ご自身の状況に加え今後のライフスタイルの変化を完全に把握することの難しさなどを考慮し、慎重に選ぶ必要があります。
それらに加え、カーリースが持つ本来の注意事項もありますので、より詳細にご自身の状況を把握したうえで各サービスを検討する必要があります。
ボーナス払いの導入の他にもカーリースで注意したいポイントはありますので、それらも考慮したうえで快適なカーライフをお送りいただければと思います。
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執筆者
「オリックス・カーリース・オンライン」編集部
- <公開日>2024年3月8日
- <更新日>2024年3月8日