「トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー/スバル レックス」コンパクトSUVの人気ナンバー1が3兄弟に!その違いを徹底レポート【同クラス人気車対決】

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トヨタのコンパクトSUV「ライズ」が相変わらずよく売れています。全長3995mm×1695mm×1620mmという、コンパクトではあるが小さすぎない絶妙なサイズ感が、その人気の秘密なのでしょう。

トヨタ ライズはトヨタ自動車が開発した車ではなく、ダイハツが開発した「ロッキー」というコンパクトSUVの兄弟車(OEM供給車)です。そのためトヨタ ライズとダイハツ ロッキーは「ほぼ同じ車」なのですが、細部にはいろいろと細かな違いもあります。

それだけでも少々ややこしいのですが、今度はスバルからも、ダイハツ ロッキーのOEM供給版である「スバル レックス」というコンパクトSUVが登場しました。

トヨタ ライズとダイハツ ロッキー、そしてスバル レックスという3種類のよく似た車は、果たしてどこが同じで、どこが異なっているのでしょうか?

以下、もろもろチェックしてみることにしましょう。

【ラウンド1:デザインの違いは?】トヨタ ライズはフロントマスクが異なるが、ダイハツ ロッキーとスバル レックスのデザインはまったく同じ

エクステリアデザインに関しては、まずトヨタ ライズとダイハツ ロッキーとではフロントマスク周辺のデザインが異なっています。

こちらがトヨタ ライズ

こちらはダイハツ ロッキー

ダイハツ ロッキーが六角形のフロントグリルを採用し、どことなくアウトドアな雰囲気を醸し出しているに対して、トヨタ ライズはフロントバンパーの下部まで大きく口を開けているかのような、シャープで迫力のあるフロントグリルを採用しています。

それに伴ってフロントバンパーのデザインも両者は異なっていますが、フロントマスク以外のエクステリアデザインは、トヨタ ライズとダイハツ ロッキーと間に違いはありません。

そして最後発のスバル レックスのエクステリアデザインは、結論から申し上げると「ダイハツ ロッキーとまったく同じ」です。ロッキーとの違いはエンブレムだけ(同等グレード同士の場合)です。

こちらがスバル レックス。同等グレード同士であれば、ダイハツ ロッキーとの違いはエンブレムだけ

【ラウンド2:ボディカラーの違いは?】基本的なカラバリは同一だが、ライズとロッキーは独自のイメージカラーも設定

ライズ/ロッキー/レックスの3車は「ボディカラー」も基本的には同じですが、ごく一部に違いがあります。

基本的なカラーバリエーションは全車同じなのですが、トヨタ ライズにはライズだけのイメージカラーである「ターコイズブルーマイカメタリック」という色が存在し、ダイハツ ロッキーにはロッキーだけのイメージカラー「コンパーノレッド」が用意されています。そしてスバル レックスは「独自のイメージカラー」を持っていません。

トヨタ ライズ独自のイメージカラーである「ターコイズブルーマイカメタリック」

こちらはダイハツ ロッキーのイメージカラー「コンパーノレッド」

整理すると、以下のとおりとなります。

【トヨタ ライズだけのイメージカラー】
〈モノトーン〉
ターコイズブルーマイカメタリック
〈ツートーン〉
ブラックマイカメタリック×ターコイズブルーマイカメタリック

【ダイハツ ロッキーだけのイメージカラー】
〈モノトーン〉
コンパーノレッド
〈ツートーン〉
ブラックマイカメタリック×コンパーノレッド

【スバル レックスだけのイメージカラー】
なし

【3車共通のボディカラー】
〈モノトーン〉
シャイニンクグホワイトパール
ブラックマイカメタリック
スムースグレーマイカメタリック
ファイアークォーツレッドメタリック
ナチュラルベージュマイカメタリック
マスタードイエローマイカメタリック
レーザーブルークリスタルシャイン
〈ツートーン〉
ブラックマイカメタリック×スムースグレーマイカメタリック
ブラックマイカメタリック×シャイニングホワイトパール

【ラウンド3:パワーユニットの違いは?】ライズとロッキーは3種類のパワーユニットから選べるが、レックスは1.2L自然吸気エンジンだけ

パワーユニット(エンジン)と駆動方式についても、トヨタ ライズとダイハツ ロッキー、スバル レックスの間には微妙な違いがあります。

といってもライズとロッキーのそれはまったく同じで、この2モデルに用意されているパワーユニットと駆動方式は下記の3種類です。

●1.2L自然吸気エンジン(最高出力87ps)|2WD
●1Lターボエンジン(最高出力98ps)|4WD
●ハイブリッドシステム(モーター最高出力106ps)|2WD

1.2L自然吸気エンジンと1Lターボエンジンは、なかなかの力強さを発揮するパワーユニット。そしてライズ/ロッキーのハイブリッドシステムは「シリーズハイブリッド」と呼ばれる方式で、エンジンは発電のみを担当し、車の駆動は電気モーターが担っています。

これに対してスバル レックスにはターボエンジンとハイブリッドシステムは用意されておらず、ターボがないので4WDも存在せず、あるのは「1.2L自然吸気エンジンの2WDだけ」という、少々寂しいラインナップになっています。

スバル レックスは、トヨタ ライズとダイハツ ロッキーには用意されている1Lターボエンジンとハイブリッドを選ぶことはできず、1.2L自然吸気エンジンのみとなる

【ラウンド4:車両価格の違いは?】微妙な差はあるが、装備内容の違いを含めて計算すると「おおむね同じ」という結論に

トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー/スバル レックスの3車は「グレード構成と、それぞれの車両価格」も微妙に異なっています。

ライズとロッキーのグレード構成はおおむね同じですが、それぞれのグレード名は異なり、価格にも少々の違いがあります。

トヨタ ライズとダイハツ ロッキーのグレードと価格を比較してみましょう。

【トヨタ ライズ】
ハイブリッド Z|233万8000円
ハイブリッド G|217万3000円
Z(1Lターボ/4WD)|230万9200円
G(1Lターボ/4WD)|214万3700円
X(1Lターボ/4WD)|199万4800円
Z(1.2L/2WD)|204万9000円
G(1.2L/2WD)|186万7000円
X(1.2L/2WD)|171万7000円

【ダイハツ ロッキー】
Premium G HEV|235万7000円
X HEV|212万6000円
Premium G(1Lターボ/4WD)|232万8200円
X(1Lターボ/4WD)|209万6700円
L(1Lターボ/4WD)|195万4800円
Premium G(1.2L/2WD)|206万8000円
X(1.2L/2WD)|182万円
L(1.2L/2WD)|167万7000円

上位グレード同士で比べるとダイハツ ロッキーのほうが1万9000円ほど高い価格設定になっていますが、これは、トヨタ ライズは上位グレードでもファブリックシートであるのに対し、ダイハツ ロッキーの上位グレードはレザーシートが装着されているためです。

レザーシートが標準装着されるダイハツ ロッキーの上位グレード

これらに対してスバル レックスは、前述のとおり1.2L自然吸気エンジンの2WD車のみで、そのグレードも下記の2つのみとなっています。

【スバル レックス】
Z(1.2L/2WD)|217万1000円
G(1.2L/2WD)|182万円

スバル レックスの上位グレードが、同等グレードであるダイハツ ロッキー Premium Gよりも10万円ほど高いのは、ロッキー Premium Gではオプション設定である「純正ナビ装着用アップグレードパック」と「ブラインドスポットモニター」が標準装備となっているためです。

これらの事情を勘案すると、トヨタ ライズとダイハツ ロッキー、スバル レックスの同等グレード同士の乗り出し価格は「おおむね同じである」と言っていいでしょう。

【判定】熱烈なスバルファン以外はトヨタ ライズとダイハツ ロッキーの2択で検討するのが正解か

以上、「トヨタ ライズ」「ダイハツ ロッキー」「スバル レックス」という3種類の兄弟車について「どこが同じで、どこが違うのか?」ということを精査してきました。その結論を整理すると、おおむね以下のとおりとなります。

●ダイハツ ロッキーとスバル レックスのデザインはまったく同じ(同等グレード同士の場合、エンブレムが違うだけ)。トヨタ ライズはフロントマスクのデザインが他の2車と異なっている。

トヨタ ライズとダイハツ ロッキーにはそれぞれの「独自のイメージカラー」1色があるが、スバル レックスにはない。

●トヨタ ライズとダイハツ ロッキーはそれぞれ「1Lターボ」「1.2L自然吸気」「ハイブリッド」という3種類のパワーユニットを用意しているが、スバル レックスは1.2L自然吸気のみ。

●同等グレード同士で3車を比較した場合、車両価格に若干の差はあるが、装備内容の違いを含めて考えると「価格はおおむね同じ」と見ることができる。

こういった結論から考えると、「どれでも好きなものを選べばそれでOK」というのが最終結論にはなります。とはいえ熱狂的なスバルファン以外は、選択肢の幅が狭いスバル レックスをあえて選ぶ意味はあまりないかもしれません。

となると選ぶべきはトヨタ ライズとダイハツ ロッキーの2択となり、そのどちらであっても、とにかくお好きなほうを選べばそれでOKでしょう。

デザインの違いやリース料の違いなどをチェックしながら、楽しく悩んでいただけましたらば幸いです。

執筆者
伊達軍曹

外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
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  • <公開日>2023年1月31日
  • <更新日>2023年1月31日
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