カーリースの車検更新や費用負担は誰がする?しくみについて解説

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車はわれわれの生活をより便利で豊かにしてくれるものであり、日々あちこちで多くの車が道路を走っているのを目にするのではないかと思います。それだけに、道路を走るにあたっての安全面での基準を全ての車が満たしている必要があり、そのために無くてはならない制度が車検(自動車検査登録制度)です。
ご自身で購入したマイカーの場合は事前の準備から車検更新までの全ての手続きや費用の負担を自分で行いますが、車の所有権がリース会社となっているカーリースの場合は誰がどの様に車検を行い、どの様な形で費用支払いが行われるのでしょうか?
カーリースをご検討の上で知っておきたい車検の進め方やしくみなどについて、マイカーの場合との違いを踏まえ解説していきます。

カーリースについて

カーリースとは?

カーリースとは、車の本体価格をはじめとした購入時の費用や、契約期間中の税金や自賠責保険料などの維持費用をコミコミにしたうえで、“月々定額料金”を支払うことで好きな車を借りることができるサービスのことです。リース契約期間中は車に関するまとまった費用を抑えることができ、車の維持・管理がラクといったメリットがあります。
カーリースの契約は、車を持つうえで必ず発生する費用(税金・諸費用類)を含んでいる「ファイナンスリース」と、それに加え車検費用を始めとしたメンテナンス費用までを含んだ「メンテナンスリース」とに大きく分かれます。

■カーリースについての詳しい解説記事はこちら
カーリースとは? 特徴やメリット・デメリットなどを詳しく解説

カーリースの車検は誰がするの?

出典:
法律第百八十五号(昭二六・六・一) 道路運送車両法 – 衆議院

そのため、車検を行うのは車検証上の「使用者」ということになります。

カーリースの車はリース会社から借りている状態であり所有権はリース会社にありますが、車を主に使うのはリース契約者となるため車検証上の使用者はリース契約者として登録されます。
つまり、カーリースの場合において車検を行うのはリース契約者ということになります。

車検について

車検とは?

車検とは、車が公道を走行する上での必要最低限の保安基準に適合しているかを確認するための、一定期間ごとに行う検査のことで、正式には「自動車検査登録制度」と言います。
我々が日々安全に車を使うためにクリアすべきさまざまな基準が設けられており、マイカーやレンタカー、カーシェア、カーリースなどの乗り方に関わらず、公道を走行する全ての車に義務付けられています。

車検には有効期限があり、有効期限が切れた状態(車検切れ)で公道を走ることは禁止されています。
一般的な乗用車の有効期限は新規検査が3年、以降の継続検査は2年となっており、有効期限満了日の1ヶ月前から次の継続車検を受けることが可能です。
検査に合格すると、検査の有効期間満了日を示した車検証が発行されます。

※厳密に言えば、車検には「新規検査」「継続検査」「構造等変更検査」の3種類ありますが、一般的に車検と言うと「継続検査」を指すことが多く、本記事でも「継続検査」について述べることとします。

車検はどこで行うの?

先述のとおり、法律の上では車検を行うのは車検証上の「使用者」であるとされています。
ただ、現実的には使用者自ら車検を行うことは難しいため、国土交通省の指定を受けている自動車整備工場(指定工場。主にディーラーや自動車整備業者など)で車検を行うことが可能となっております。この指定工場で車検を行うことがほとんどです。
他には、運輸支局などへ自分で車両を持ち込んで車検を受ける「ユーザー車検」という方法もありますが、本記事では割愛しています。

車検時に発生する費用は?

車検費用には、大きく以下の3種類があります。

法定費用

法律によって車種ごとの金額が決まっている費用です。具体的には「自動車重量税」「自賠責保険料」「印紙代」の3つを指します。

車検基本料

いわゆる「工賃」と同じ意味合いの費用です。車検時に行われる法定24ヶ月点検の費用である「法定点検の整備代」と、車検に関する手続きを業者が代行するための「代行手数料」の2つを指します。

部品交換費用

検査により、交換が必要と判断された消耗品の部品代並びに交換工賃です。ブレーキオイルやエンジンオイル、バッテリーなどが該当します。

車検の時に必要なものは?

車検時には以下の書類などが必要となります。基本的に別途取り寄せるべき書類はありません。

現在の車検証

前回の車検を受けた際に交付された車検証です。一般的には車検証入れに入れて車のグローブボックス等に保管していることが多いので、その状態であれば問題ありません。

自動車税の納税証明書

自動車税を納税した事を確認・証明する書類です。
かねてより電子化されている登録自動車に加え、軽自動車についても2023年(令和5年)1月から自動車税の納税確認が電子化されましたので、基本的には車検時に用意する必要はありません。
出典:
1月4日より、継続検査の申請手続において、納税証明書の提示を省略化(納税確認の電子化)しました! -軽自動車検査協会
ただし、自動車税を納付してから電子確認が取れるようになるまでに相応の日数がかかるため、自動車税の納税後あまり日を開けずに車検を更新する場合は従来どおり納税証明書が必要となります。

自賠責保険料

車検時に更新が必要な自賠責保険の保険料です。一般的に車検を受ける業者にて自賠責保険の付保を行うため、車検費用と併せ当日支払うこととなります。

自動車重量税の税額

自動車の重量に応じ決まった金額で課税される国税です。自賠責保険料と同様、車検当日に車検費用と併せ車検を受ける業者へ所定の税額を支払うこととなります。

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カーリースの車検の流れと費用負担

車検そのものの全体的な流れはカーリースであるか否かで変わるわけではありませんが、それぞれの工程において違いが見られます。また、カーリースの中でもファイナンスリースかメンテナンスリースかで違うものもあります。大まかには以下表のとおりとなります。

一般的なマイカー ファイナンスリース メンテナンスリース
事前準備・確認 車検証の確認 念のため紛失していないか確認
自動車税の
納税証明書
納税タイミングによっては紛失しないよう保管が必要 リース会社から納税証明書が発送される
自賠責保険 車検当日に業者へ支払い リース会社から付保済の自賠責保険証が発送される
自動車重量税 車検当日に業者へ支払い リース会社から重量税の税額が振込される
車検を受ける業者を探す ご自身で業者を探す 工場の指定がある場合は探す必要なし
車検の予約 事前に行う必要あり
車検更新、費用の支払 予約した業者にて車検更新完了後、費用の支払い 予約した業者にて車検更新
費用の支払いは不要

それぞれの工程について、もう少し詳しく解説します。

事前準備・確認(目安:車検満了日の1ヶ月前まで)

車検を受けるにあたって、まずは準備するものや業者の確認をします。

必要なものの確認

改めて取り寄せるべき書類は基本的にありませんが、念のため車検証を紛失していないか確認し、自動車税の納税タイミングによっては納税証明書を紛失しないように保管する必要があります。
なお自賠責保険や自動車重量税に関しては事前準備はありませんが、当日の費用支払いがありますのでそのことだけは頭に入れておきましょう。

なおカーリースの場合は、車検の1カ月前までを目処に自動車税の納税証明書と付保済の自賠責保険証がリース会社から発送され、同時期に重量税の税額がリース会社から振込まれることが一般的です。
そのため、自賠責保険料や自動車重量税の税額についての自己負担はありません。
また、メンテナンスリースで工場の指定がある場合には、指定された工場宛にこれらが実施されることが一般的です。

車検を受ける業者を探す

また、ディーラーや自動車整備業者など、車検を受ける業者を探します。
普段お世話になっている業者で車検を受ける事ができる場合はそちらにお願いするとスムーズかもしれません。
また、とくにディーラーで購入した車の場合、車検が近づくと郵送でお知らせしてくれることが多いので、そのままお願いすると手間が少なくなるでしょう。

なおカーリースの場合、メンテナンスリースで工場の指定がある場合にはご自身で業者を探す必要はありませんが、それ以外の場合は一般的な流れと同様にディーラーや自動車整備業者など、車検を受けることのできる業者を探す必要があります。
リース会社からの業者指定は無いため、普段お世話になっている業者にお願いしても問題はありません。

車検の予約(目安:車検満了日の1ヶ月前~2週間前)

車検の作業には時間がかかるため、当日業者を訪問してすぐ更新完了!とはいかず、作業時間・人員の確保のため事前に予約を取った上で車検を受け付けることが一般的です。
また、必ずしも希望した日程で予約できるとは限りませんので、車検満了日やご自身のスケジュールを把握した上で余裕を持って予約の連絡を行う必要があります。
この工程はカーリースであっても同様です。メンテナンスリースで工場の指定がある場合でもきちんと予約を入れる必要があるでしょう。

車検更新、費用の支払

予約日時になったら、事前に準備した書類などを持って業者へ行き、車検を受けます。
車検を行い、問題なければ次回の車検満了日が記載された新たな車検証が発行され、車検費用を支払って終了となります。

カーリースの場合でも基本的に流れは変わりませんが、メンテナンスリースの場合は車検に関する費用の支払いは基本的に不要となります(事前に契約者にて費用を立替える方式の場合など、ご契約内容によっては支払が必要となります)。

メンテナンスリースの場合の注意事項

一般的にメンテナンスリースは、車検費用を始めとしたメンテナンス費用までをカバーしているリース契約となっています。
ただし、サービスによってはメンテナンス費用のカバー範囲が限定されていることがあるため、車検の際に万が一メンテナンス費用の範囲外の整備等が必要となった場合、メンテナンスリース契約といえども費用の支払が必要となります。

そのため、メンテナンスリース契約においては含まれるメンテナンス範囲が広いフルメンテナンス付の方が万が一何かあっても安心、とお考えになるかもしれません。
ただ、実際に車を使ってみるとフルメンテナンスが必要ではないケースもあり、結果として「必要ないのにお金を払っていた」という事にもなり得ます。

この様な考えから、オリックスのマイカーリースはメンテナンスリース契約ではなく、車を持つ上で必ず決まった金額で発生する費用のみを毎月均一にするファイナンスリース契約をご用意しています。
その上で、新車のマイカーリースにはご契約特典として、車検時に発生する費用(法定費用・車検基本料・オイル・エレメント交換費用)が無料となるクーポンをご契約期間分ご用意し、突発的な費用の発生を極力抑えられるプランとして用意しています。

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まとめ

車検の大枠の流れについては、一般的な車検とカーリース契約における車検とで変わることはありません。ただ、車検に関わる費用が月々の支払に含まれている点や、契約によってはリース会社の提携業者を使うことになる点があり、細かい部分で一般的な車検の流れとの違いが見られます。
本記事を参考にカーリース契約における車検の流れについてイメージを膨らませていただき、カーリースを前向きにご検討いただく一助となれば幸いです。

執筆者
「オリックス・カーリース・オンライン」編集部

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  • <公開日>2021年12月1日
  • <更新日>2023年12月25日