「普段使い」には何かと最適であるため、ここ数年は特に高い人気を集めている軽自動車。最新世代の軽自動車は基本的にどれもおすすめではあるのですが、「あるとうれしい機能」がばっちり付いているモデルは、そのなかでも特におすすめであるといえます。
そこで「普通に日常的に、軽自動車を普段使いする」という観点で考えた場合に「これがあって本当に良かった!」と思える機能や装備が付いている軽自動車TOP3を、専門家にピックアップしてもらうことにしましょう。
普段使いにおすすめの軽自動車01 ホンダ N-BOX
「電子制御パーキングブレーキ」と「オートブレーキホールド機能」はかなり便利!
登録車(いわゆる普通車)を含めて考えても「今、日本で一番売れている車」がこれ。ホンダが作っている軽スーパーハイトワゴン(とても背が高く、スライドドアが付いている軽乗用車)です。
スペース効率の高さと安心感の強い走行性能、デザインの良さなどで人気を集めているわけですが、「あるとうれしい機能」がばっちり付いているという点においても、さすがは“一番売れている車”だけあって、ほぼ完璧です。そしてそのなかでも特に便利であると思えるのが「電子制御パーキングブレーキ」と「オートブレーキホールド機能」でしょう。
軽自動車のパーキングブレーキ(サイドブレーキ)は一般的に、レバーを手で引っ張り上げたり、ペダルを足で踏み込んだりする「手動式」がほとんどです。しかしホンダ N-BOXのパーキングブレーキは、小さなスイッチを操作するだけの電子制御式なのです。
指で軽く押したり引いたりするだけでパーキングブレーキのON/OFFができるホンダ N-BOX
パーキングブレーキを電子制御式にすると「操作に力と手間がいらなくなる」というメリットがあるわけですが、それ以外にも、下記のような大きなメリットが生まれます。
・信号待ちなどの停車中に、ブレーキペダルから足を離しても停車状態を保つ「オートブレーキホールド機能」を付けることができる。
・アダプティブクルーズコントロール(高速道路で前方の車両を自動的に追従してくれる装置)を「渋滞追従機能付き」にすることができる。つまり、先行車が停車すれば合わせて停車し、自動的にパーキングブレーキをかけてくれる。
この「オートブレーキホールド機能」は特に、普段使いにおいて「あって良かった!」と心底思える機能であり、他社の同タイプの軽自動車にはあまりない仕組みです。
もちろんこのほかにも、ホンダ N-BOXでは「助手席スーパースライドシート」や「チップアップ&ダイブダウン機構付きスライドリアシート」、幅寄せや縦列駐車、車庫入れの際に便利な「ピタ駐ミラー」なども、普段使いにおいてはかなり重宝するでしょう。
やはり売れているだけのことはあって、N-BOXには「本当に使える機能」が満載されています。
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普段使いにおすすめの軽自動車02 スズキ ハスラー
「汚れに強い荷室」は、普段使いにも実は最適!
たとえ普段使いのための車であっても、自分の車というのは「なるべくキレイに使いたい」というのが人情でしょう。
しかし車というのは日常的に使おうとすればするほど、車内には「汚れ」が付着していきます。道の駅で美味しそうな泥付きネギを買えば、その泥やネギの汁のようなものが荷室に付いてしまったり、どしゃ降りのなかで車に乗り込もうとすれば、差していた傘に付いていた雨水が、後席や荷室などにドバっと落ちてしまいます。
しかし「アウトドア向けの軽自動車」には、そういったさまざまな汚れへの対策が効果的に施されています。
例えば大人気の軽SUV「スズキ ハスラー」のリアシート背面とラゲッジフロアは、汚れや水分を拭き取りやすい素材でできています。また防汚タイプのラゲッジアンダーボックスは簡単に取り外し可能で、丸ごと洗うことができます。
このような使い方を想定しているため、スズキ ハスラーの荷室とリアシートの背面は、多少汚れても問題ない作りになっている
これらはすべて「アウトドアで思いっきり遊んだあとの服や道具を載せるため」というコンセプトで開発されたものですが、こんな便利な機能をアウトドア限定で使わなければならない理由はありません。というかアウトドアで便利なものは、「普段の生活」においてもやっぱり便利なのです。
幸いにしてスズキ ハスラーは決して「山道専用!」みたいなデザインと走行性能ではなく、街なかでの使用にもむしろ向いているデザインと乗り味です。風や雨などを効果的にしのいでくれるアウトドアブランドのマウンテンパーカーを街なかで着るように、スズキ ハスラーを「普段使い」するのはとてもステキであり、なおかつかなり便利なはずです。
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普段使いにおすすめの軽自動車03 ダイハツ ムーヴ キャンバス
身体を冷やしたくない人は「ホッとカップホルダー」を活用しよう!
ダイハツ ムーヴ キャンバスは、程よく背が高い軽ハイトワゴンにスライドドアを組み合わせたという、新ジャンルの軽自動車。「程よい背の高さ+スライドドア」というだけですでにかなり機能的なわけですが、ムーブ キャンバスには、さらに「ホッとカップホルダー」という便利装備が付いています(※最廉価グレードであるXのみ設定なし)。
こちらがムーヴ キャンバスの前席に設定されている「ホッとカップホルダー」
ホッとカップホルダーは文字どおり、「ホットドリンクをちょうど良い温度でキープしてくれる保温機能付きの掘り込み式カップホルダー」。冬場はもちろんですが、春夏であっても「体を冷やしたくない」と考え、温かいドリンクを車内で飲む人はけっこう多いものです。そんな場合には、X以外には標準装備となる「運転席素助⼿席シートヒーター」と併せ、この保温機能付きのカップホルダーが大活躍するでしょう。
またダイハツ ムーヴ キャンバスは、フロアに直接置きたくない荷物の収納に便利な「置きラクボックス」という機能が、初代モデルの頃からリアシートの下に付いていますが、現行型ではそれがさらに進化。倒れたら困る食料品などを固定できる「バスケットモード」も、片手によるワンアクションで組み立てられるようになっています。
ダイハツ ムーヴ キャンバスのリアシート下に用意されている「置きラクボックス」。写真はバスケットモード時のもの
加えてダイハツ ムーヴ キャンバスは、最廉価グレードであるX以外には、軽自動車では採用されるケースが少ない「電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールド機能」が備わっています。そのため、渋滞時や駐車場で駐車券を取るシーンなどでも苦痛を感じずに済むでしょう。
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執筆者
伊達軍曹 - 外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。自動車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。以来、有名メディア多数で新車および中古車の取材記事を執筆している。愛猫家。
- <公開日>2023年5月8日
- <更新日>2023年5月8日